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1次元CFDシミュレーションを使用したスーパーターボチャージド小型化エンジンの解析

概要VanDyne SuperTurbocharger(SuperTurbo)は統合無段変速機(CVT)付きターボチャージャです。SuperTurboは、CVTのギヤ比を変更することにより、クランク軸からパワーを引き出して過給機能を提供するか、またはエネルギーをタービンから引き出してクランク軸に伝えるターボコンパウンダとして機能することができます。SuperTurboのスーパーチャージャ機能は、小型化されたターボチャージド・エンジンの過渡応答を改善し、ターボコンパウンド機能は、ウェイスト・ゲートを開くのではなく、タービンから利用可能な排出エネルギーを取り出すことが可能になります。

1次元シミュレーションを使用して、2.0L L4がSuperTurboを使用する3.2L V6のトルク曲線を超え、SuperTurboと外気バイパス構成を備える4.2L V8のトルク曲線に適合できることが証明されました。それぞれの場合に、SuperTurbo使用時の部分負荷効率はベースライン・エンジンよりも良好でした。バイパス構成の場合、部分負荷効率は同じように良好でした。また、低エンジン速度でも、システムの過渡応答は自然吸気(N/A)エンジンと同様であることがわかりました。3.2Lからの小型化は、NEDC走行サイクルで燃費を17%改善し、4.2Lからの小型化は36%改善しました。

わずかな給気がエンジンをバイパスし、タービン前面の排気孔に送り込まれる密結合触媒とエア・バイパス構成を実装した場合は、燃料濃縮が不要になるように排ガス温度がエアによって冷却されました。その結果、ガソリン・エンジンは低エンジン速度、高正味平均有効圧力(BMEP)で作動することができ、特殊なバイパス構成のために単一コンプレッサでは高負荷になる可能性があることがわかりました。SuperTurboのスーパーチャージャ機能なしではバイパスの配置は不可能でした。
ナンバー2010-01-1231
発行日2010年4月12日
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