| 概要 | この研究では、DI大型車両用ディーゼル・エンジンの燃料として菜種油（RSO）を使用した多機能性ディーゼル燃料添加剤パッケージの効果について調査し ています。燃料噴射装置の清浄度に与える効果が評価されました。燃焼性能を維持し、噴射装置の沈殿物の蓄積に伴う排気物質の悪化を防止することを目的とし て行われました。高用量添加剤パッケージの使用による沈殿物浄化の効果と中等量添加剤パッケージの使用による沈殿物防止の効果という2つのシナリオで調査 が行われました。添加剤なしでRSOを使用した場合の事例ごとにエンジンの燃焼性能と排ガスが比較されました。使用したエンジンは、酸化触媒を備え、 EURO II 排ガス規制に適合する、6気筒、ターボチャージャ搭載、中間冷却パーキンス・フェイザー・エンジンでした。テストは、エンジン速度1500rpm、出力 23kWおよび47kWの定常状態条件の下で行われました。シリンダー内圧力、ガスおよび粒子状の排気物質が計測されました。噴射装置はSEM（走査型電 子顕微鏡）を使用して検査されました。結果は、多機能性燃料添加剤パッケージの使用により、着火遅れ（ID）が減少し、予混合燃焼持続時間（PCD）が増 加し、燃焼の安定性が向上したことを示しています。また、多機能性燃料添加剤パッケージは、噴射装置での沈殿物の蓄積を減少させ、エンジン出口の粒子状物 質、CO、および炭化水素排出物の悪化を防止しました。 |
