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ディーゼル排ガス規制のレビュー

概要このレビューでは、ディーゼル排ガスにおける最新情報を、規制、エンジン、NOx(窒素酸化物)規制、粒子状物質(PM)の削減、炭化水素(HC)およびCO酸化の観点から要約して説明します。

2013~2014年度Euro VIに準拠してディーゼル微粒子フィルタ(DPF)が必要になるPN(粒子数)規制の提案と、2017年以降カリフォルニア州で提案される可能性のある SULEV(極超低公害車)車両の平均小型車両(LD)排ガス規制によって規制が進展しています。CO2規制も今後長期にわたってディーゼル・エンジンの排ガスに影響を及ぼす可能性があります。

エンジン技術がこれらのニーズに対応します。大型車両(HD)研究用エンジンは、2007年度生産エンジンを基準として、NOxを90%削減すると同時に PMまたは燃費レベルも低減しています。結果が期待できるHDガソリン・エンジンで調査が開始されました。小型(LD)車両では、エンジンの小型化が進 み、NOx除去が燃料節約戦略として浮上しています。

最近では、最適化された選択触媒還元法(SCR)システムに関するレポートが増加しています。SCR触媒は事前、事後、またはDPF上に取り付けることが できます。調査によって、非尿素アンモニア・システム、混合ゼオライト触媒とアンモニア貯蔵、硫黄の影響、反応メカニズムなどの問題に関する基本的理解が 進んでいます。リーンNOxトラップ(LNT)などのHCベースのNOx除去の進歩により、持続性、脱硫酸化温度の低下、SCRの下流で使用するアンモニ アを生成するためにLNTが較正されるLNT+SCRシステムの使用に関する理解が深まります。

PM制御は非常に効果的です。PM、HC、CO排ガスを規制を10%以上下回るレベルで放出するDPFシステムによって、US2007 HDエンジンは非常にクリーンになっています。DPF再生の進歩がPMローディングの戦略、モデル化、および触媒の利用で報告されています。PN排ガスで の触媒コーティングの効果と捕捉した灰の挙動に対する理解が深まっています。すすのNO2ベースの再生は微粒子フィルタが適切に機能するためにきわめて重要です。DPF機能におけるバイオディーゼルの効果が明らかになっています。

最後に、低温、低酸素レベル、高HC+COレベルで適切に機能する予混合燃焼エンジンで使用するためにディーゼル酸化触媒(DOC)が開発されています。 高温に長期間曝された(850°C、16時間)DOCからSCR触媒へのプラチナ(Pt)の移動の問題は、パラジウム(Pd)を使用してプラチナの一部を 置き換えることによって多少緩和されます。

ナンバー2010-01-0301
発行日2010年4月12日
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